100万枚を突破した前作から5年ぶり、通算5枚目のオリジナル・アルバム。アイルランドの荒涼とした大自然を壮大なスケールで描いた名画のようなサウンドに乗り、唯一無比のヴォーカルを聴かせる。

実に5年ぶりのニュー・アルバムが完成した。今作も作詞担当のローマ・ライアンとエンジニアのニッキー・ライアンとエンヤからなるゴールデン・トリオが、すみずみまで作り込んでおり、どこを切ってもエンヤ印。ブ厚いストリングスと、多重録音による幾重ものコーラスという、おなじみのエンヤを120%堪能できる。経験の蓄積や機材の発達などによる細かいヴァージョン・アップはあるものの、デビューから今作までの20年近く、彼女の音楽が劇的に変化したことはない。それでも何年かに一度、巧みに構築された唯一無二のサウンド(歌を含む)を聴かせるエンヤのアルバムは、さながら微妙なサジ加減で成り立つ絶品料理のようで、毎度(おそらく今度も)とんでもなく売れるのは当然だろう。今作のアピール・ポイントは、(1)(5)(12)で使われるローマが作った造語“ロクシャン”(曲名はなぜか英語)と、(7)で聴ける松尾芭蕉の俳句に触発された日本語詞。あまりに美しいメロディの(8)に鳥肌が立った。 (日比野恒夫) — 2005年12月号

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1. レス・ザン・ア・パール
2. アマランタイン ※1st Single Panasonic[VIERA]&[DIGA]CM曲
3. イッツ・イン・ザ・レイン
4. イフ・アイ・クッド・ビー・ホウェア・ユー・アー
5. ザ・リヴァー・シングス
6. ロング・ロング・ジャーニー
7. 菫草(すみれぐさ)※日本語詞曲、Panasonicうす型テレビ[VIERA]2004CM曲
8. サムワン・セッド・グッバイ
9. ア・モーメント・ロスト
10. ドリフティング
11. アミッド・ザ・フォーリング・スノウ
12. ウォーター・ショウズ・ザ・ヒドゥン・ハート